言いたいことは山ほどある。

性別や障害、属性で気になること。

拳を握って寝ていたら腱鞘炎になった話

 1年くらい前、両手とも腱鞘炎になった。普段から家事で指を使いすぎると痛みが出たりバネ指になるのだが、指に負担をかけないように家事をしていたのに、不思議なくらい指が痛くなった。起き抜けに特に痛むので、もしかして寝ている時に拳を握っているのではと思い、寝る前にテーピングすることにした。2ヶ月くらい続けて、痛みはなくなった。

 

◎テーピングのやり方

 その1。

 手の甲側に筋に沿ってテープを貼る。テープは百均の絆創膏で十分。貼る面積が広いので、剥がすとき痛くない程度に粘着力が弱いものが良い。剥がした後に糊が残るのはちょっと格好悪いので注意。自分は紙テープだと痒くて長時間貼れないので、布テープにした。伸縮性はないほうが良い。手を開いた状態で甲側に貼ると指が曲げにくくなる。貼る長さで保定強度を調整するが、あまりしっかりは保定できない。

 その2。

 上記のやり方では保定が弱い場合、関節にテープをグルっと巻く。指の付け根はアウェアネス・リボンの形にして手の甲側を長めに貼る。(長さで保定強度を調整する。)関節にグルっと巻く場合、血流を阻害しないように注意。(テープを引っ張りながら巻きつけるのではなく、表面を押さえるようにして貼り付ける感じ。)

 

 使うテープの幅は1.2~1.8mm。あまり幅が広いと血流が止まる。指の太さに応じて(細い人は狭め、太い人は広め)選ぶ。色々試した結果、テープの消費量と保定の強度から2の貼り方をすることが多かったが、貼ったまま作業や家事をするには1のほうが楽。

 さらに痛みが酷い場合は、指を数本束ねて保定する。(自分の場合は薬指と小指。)1と2のやり方だと起きてる間も指が使えるが、まとめて貼るとかなり不便なので剥がさないといけない。寝ている間に限る。

 スポーツ用のグローブ(サッカーのキーパーグローブなど)を持ってる人はそれをつけて寝ればテーピングの手間はない。(顔を掻いたりはできないが。)上記すべての方法でも拳を握ってしまう人は、板状のもの(プラスチックや塩ビの下敷きの硬いもの)を適当な大きさに切って、掌側に貼り付けて寝る。 

 

◎拳を握って眠るのはストレスらしい

 起きている間の作業量にもよるが、炎症自体はわりと短期間で取れる。昼間、それなりに指を使う人でも2ヶ月も続ければかなり良くなる。問題は拳を握って寝ていることなのだが、これはストレスから来てるらしいので、どうしようもない。

 子供の頃(小学校時代まで)、朝起きると指に力が入らなかった。子供は誰でもそうだと思っていたが、もしかしてあれも拳を握って寝ていたせいかも知れない。子供は誰でもと思ったのは、赤ん坊などが指を曲げて寝てるからだ。友達に聞いてみたことがないから、本当のところは分からない。重いもの(ランドセルや手提げカバン)を持てなくて結構苦労した。

 

 ストレスで寝てるときに力を入れてしまう(体が緊張する)のは色々あって、歯ぎしりもその1つだ。家族が寝ているとき、歯ぎしりが酷いようなら相当ストレスがある。自分が寝ていると歯ぎしりやイビキが分からない。人に教えて貰わないと分からない。ストレスがあると分かってても、ストレスの原因が分からないのでは対処しようがないのだが。

 普通、人間は寝ていると力が抜ける。寝ているときに筋肉を使ってるような人は、まずたいていストレスが強い。他にも足を組む、腕を組むというのもある。ツレがこれで、寝ながら足を組んでいるので何をしているのかと不思議に思った。腕も組んでいた。歯ぎしりも酷かった。まあ色々とストレスがあったのだろう。最近はマシらしい。

 

 一方、イビキは原因が全然別で、こっちのほうが健康に問題がある場合が多い。肥満などが原因で気道がふさがれがちだったり、鼻に問題が考えられる。気道を塞いでいる場合、最悪で睡眠時無呼吸症になる。あまりイビキが酷い場合は、たかがイビキと思わず医師に相談されると良い。仰向けに寝ないで横向きで寝るとイビキはかきにくいのだが、眠っているときの姿勢は本人にはどうしようもない。

 隣で寝てる人のイビキがうるさい場合は、蹴飛ばしたり鼻をつまむのではなく、横向きにしてあげよう。どうしても仰向けに戻ってしまう場合は、布団を丸めて支えにして保定しよう。まあ、たいていの人はうるさがって怒るのだが、むしろ親切だと思う。仕方がないと我慢するよりよほど良い。

 

 寝る姿勢は本人にはどうしようもないのだが、仰向けより横向きのほうが何かと良いらしい。うつぶせ寝をする人がいるが(自分も結構する)、太っていると内臓を圧迫する。腰が反り返って負担になるので、完全にうつぶせになるより、片足を曲げて体を斜めにしたほうが良い。イビキの酷い人におすすめ。

 横向きの欠点は背骨が真っ直ぐにならない点。寝返りをちゃんと打てば問題はないが、同じ側を下にして寝ていると腰に来る。マットの柔らかいベッドなら腰が沈み込むので問題はあまり起きない。右を下にしたほうが心臓・胃腸の都合が良いらしい。

 腰が悪い人は硬い布団のほうが楽らしいが、硬い布団は血流を阻害し、姿勢によっては骨をズラしてしまうので本当は良くない。自分の場合は起きた時、体の節々が痛かったりする。寝る姿勢で何が良い悪いや、布団は硬いほうが良いか柔らかいほうが良いかは俗説が多く、あまりアテになる話ではないのだが、仰向けで気道が塞がれるのは医学的にも確かなので注意が必要。

 横向きで寝る場合は、枕は高めにしないと肩がよじれるし首もこる。西洋のホテルのような大きな枕を2つ重ねたくらいの高さがいる。(洋式のホテルピローは大きくて柔らかいので、沈み込みも大きい。)うつぶせなら布団はかなり柔らかい必要がある。(布団やハードタイプのベッドは腰に負担が大きい。)寝返りを頻繁に打つのは寝苦しいせいだが、全然動かないのは逆に心配。と言っても意識がないからどうしようもないのだが。

 寝る姿勢は本人が安眠できて疲れが取れるなら何でも良いと思うが(寝る姿勢で健康改善と言っている記事はたいてい医学的根拠が薄いし、絶対やっちゃ駄目な危険な寝方なんて書いているものもたいてい嘘だ)、寝具が合わないとストレスがかかる。起きている間のストレスで歯ぎしりや握り拳寝をしている場合も多いが、寝ている間のストレスも馬鹿にはならない。個人的に絶対やめたほうが良いと思うのは、「他人と一緒に寝る」だ。安眠は妨害されるし、ストレスが半端ない。用もないのに、または避けようがないわけでもないのに一緒に寝るのは、睡眠の質を落とすばかりで何も益がない。「たまには」程度にしておいたら良いと思う。